紙袋の印刷工程とまめ知識

同じデータを色々な印刷所で印刷して比べてみるとよくわかりますが、印刷所によって出来上がってくるものはかなり異なります。印刷はその時の気温や湿度にも影響を受けるため、毎回同じ色を再現するのは難しいのです。色の濃さにばらつきがないか、前回と同じ色を再現できているか、ムラの有無などを最後に確認するのは人の目。機械の調整には、職人技が要求されます。弊社の職人は熟練の者ばかりです。高い技術で増刷の際も同じ品質でお届けします。

  • 入稿、データ作成、下版

    入稿、データ作成、下版|

    お客様よりいただいた入稿データから、紙袋の展開図にした完全データを作成します。この際、塗り足し、塗り控え、紙マークやリサイクルマークの追加なども弊社で行います。出来上がったデータをお客様にお戻しして、最終確認いただいたら製版にかかります。この「確認→製版にうつることを了承する」ことを業界では下版(げはん)と言います。下版以降は修正できないので、最終校正は念入りに行ってください。

  • 製版

    製版|

    二種類の製版方法があります。写真製版(フィルム製版)は、フィルムの作成という工程が入るためコストがかかりますが、この段階の修正ならフィルム代のみで済みます。CTPの場合は直接アルミ板をつくるため、失敗したり修正が入るとアルミ版のぶんのコストがかかります。とは言っても、CTP製版のメリットの方が圧倒的に上回るため、今後はCTP製版に移行しつつあります。

    1 写真製版(フィルム製版)
    アナログ製版ともいいます。完全データを一度フィルムに書き出します。この段階でグラデーションの網点などを作ります。それをアルミの版に貼り付けて焼き付ける作業を行います。貼り付ける作業は手作業です。色の数だけフィルムを出し、目合わせは人の手で行います。そのため失敗すると版ずれが起きるリスクがあります。

    2 CTP製版
    コンピューター・トゥー・プレートの略です。フィルム作成の工程をカットし、データから直接アルミ版にレーザーで焼き付ける方法です。フィルム作成のコストがかかりませんし、時間も短縮されます。また、フィルムの厚みがないので写真製版より緻密な版を作ることができます。最近はこちらが主流となりつつあります。

  • 印刷

    印刷|

    二種類の印刷方法があります。オフセット印刷は緻密な印刷が可能なので、あらゆるデザインに対応する印刷方法です。基本的には、オフセット印刷をおすすめします。大ロットで安価に印刷したい場合は、フレキソ印刷をご指定いただくこともできます。ただし印刷できるデザインに制限が出てきます。

    1 オフセット印刷
    現在最も主流の印刷方法です。雑誌など、一般的に目にする印刷物はほとんどがオフセット印刷です。版のインクをブランケットと呼ばれるローラーに一度移し、それを紙にのせて印刷します。紙に版が直接触れないので版の痛みが少なく、緻密な印刷ができます。細かい網点で印刷できるのでグラデーションが可能。色の掛け合わせで無限の色が表現できます。

    2 フレキソ印刷
    弾力性のある凸版の樹脂製の版にインクをのせ、紙に直接印刷する方法です。ゴムハンコを想像いただくと近いイメージです。細かい網点は出せないので、色の掛け合わせやグラデーションはできません。そのかわり、ベタ面はしっかりインクがのって綺麗に仕上がります。輪転印刷方式のため、紙は原紙ロール単位で取り扱います。そのため、数千枚から1万枚といった大量ロットでのみ承ることができます。印刷費が安いので、単価30円~40円といった安価な紙袋をつくることができます。

  • まとめ

    印刷は専門用語も多くわかりにくい世界のため、完全に理解する必要はありませんが、少し知っておくと便利です。特に、印刷方法について。フレキソ印刷では表現できないことが沢山あるので、デザインする前に印刷方法を決めておいた方が良いでしょう。

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